2019.12.19
高齢者の在宅生活の安心・安全を提供するために、地域の高齢者を見守る拠点を設け、高齢者からの相談受付や生活実態の把握、関係機関と連携した見守り等を行います。(東京都福祉保健局サイトより)
東京都では、各市区町村が主体となり運営していますが、自治体により社会福祉法人等に委託して実施している場合もあります。
【主な機能】
1.在宅高齢者の生活実態の把握、見守り(情報収集や安否確認など)
2.ひとり暮らし高齢者等の見守りネットワークへの参加・支援(地域の組織や住民と連携した見守りの実施)
3.在宅高齢者、家族等からの相談対応(相談窓口)
たとえば、品川区では、『支え愛・ほっとステーション』という名称で、区内13のすべての地域センター内に窓口を設置しています。
知ってました?
相続やシニア世代のFP(ファイナンシャルプランニング)相談に関わっているにもかかわらず、どんな方たちが、どんな想いで、どんなことをされているのか知りませんでした。
ご縁あって、スタッフのみなさんの話を聞く機会がありました。
モデル事業として3年、窓口ができて10年になるそうです。
孤独死やひきこもりなど社会問題化する中で、地域で高齢者を守ろうという取組みに、少しずつではあるけれど、利用者も協力するボランティアも増えているとのこと。
「こんな相談、どこにしたらいいの?」
日々の生活の中で、ちょっと聞きたいけど、誰に聞けばいいのかわからない、どこに行けばいいのかわからない、ということよくありますよね。
支え愛・ほっとステーションでは、相談員が対応。必要であれば、適切な人、場所に繋ぐお手伝いをしています。
「困った、ちょっとだけ手伝ってほしい。」
電球の交換、薬の受取り、買い物、通院の付き添い… できる人には、なんてことないことでも、高齢になって難しくなることも多くあります。
「ひとり暮らしで寂しい、話し相手がほしい。」
月に数回、ご自宅に訪問して話し相手や安否確認を実施しています。
「でかけることが少ないので、誰かとおしゃべりしたい。」
ゲームやお茶会、楽しい時間を過ごすイベントや場を提供しています。
「新聞がたまってる、洗濯物が何日も干したままだ。」
ご近所さんがいつもと違う様子を感じたら連携します。
地域支援員のボランティアさんが、できることをできるときに、活躍しています。ボランティアをしていると、数年後に自分が手伝ってもらう側になった時に気持ちが分かるから、良好な関係性が築けるそうです。まさに異世代交流ですね。理想的な循環型社会が形成される訳です。
サービスを受けるためには、基本30分で200円の有料となっています。これは、頼む側にとって、無料だと遠慮が出るし、頼まれる側にしても、サービスに対して対価を得るという満足感が得られます。(決して仕事ではないので、金額的ではなく、気持ちの問題です。)
認知症は誰もが発症の可能性ありますが、進行を遅らせることは可能と言われています。誰とも話す機会がない、ひきこもりが認知症を加速するとも言われています。30分でもちょっと出かけてみてほしいものです。
イベントに参加する、ふらっと行ってみる、ちょっとした体操や食事のアドバイスなど、みんなが笑顔になれる場所があるんですね。
遠くの親戚より近くのご近所さん、地域で繋がる、地域で地域を元気にする。
心強い窓口が近くにあること、残念ながら、知らない方が多いですね。
高齢者ご自身、ご家族の方々、もっともっと知ってほしいし、利用してほしいと心から感じた時間でした。
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