2024.8.11
多くの方が、「将来が不安」「将来の生活がイメージできない」とおっしゃいます。
先のことは誰もわからないものです。不安になるのも当然かもしれません。
でも予測すること、想定することは可能です。
ざっくりで構わないので、これからのライフプラン（結婚や出産、進学、老後資金…）を考えてみましょう。
そのうえで、それぞれに「いつ」「どのくらい費用がかかるのか」について目安を知っておくと資金計画が立てやすくなります。
厚生労働省や総務省など国や公的機関が発表する統計データが参考になります。
地域別とか、年代別とか、世帯別とか条件が設定されているケースが多いので、自分にとってより近いデータを参照してみてください。
直近の数字とともに、これまでの推移や将来予測を反映したデータなどもあります。
①たとえば、出産費用
出典：厚生労働省「出産費用の見える化等について」（2023年9月）P.27令和4年度（2022年度）の出産費用より
全国の平均値は48万2294円と 「約48万円」です。
ただし、地域でみると、その金額に差があることがわかります。当然ながら、同じ県のなかでも施設によって異なります。
実際には、この金額を参考に、設備や評判などを比較したうえで、自分にあった施設選びをすることになるでしょう。
ちなみに、平均値は、すべてのデータの平均なので、極端に高いデータがあると影響をうけて数値も高くなります（極端に低いデータがあるときも同じ）。一方で、中央値は、まん中の数字なので、現実的な数字を知りたいときは、中央値が参考になります。
出産費用としては、約48万円かかることがわかりますが、公的医療保険（健康保険等）より「出産育児一時金」として50万円の支給があります。
詳しくは次回以降にお伝えしますね。
②たとえば、教育資金
出典：文部科学省 中央教育審議会教育振興基本計画部会 資料5-2「教育費負担」より
文部科学省のホームページによると、教育費のピークと言われる大学費用は以下の通りです。
国立 約243万円（入学金28.2万円 授業料53.58万円）
私立 約520万円（入学金25万円 授業料96万円 施設費等28万円）
たとえば、幼稚園(私立)→小学校(公立)→中学校(公立)→高校(公立)→大学(私立)とすると、子ども1人の教育費総額は1100万円を超えるデータがあります。
親の方針、子の希望、運にもよるため一概には言えませんが、参考にはなるかと思います。
こちら詳細は次回以降お伝えします。
③たとえば、老後の生活費
総務省家計調査2023年（令和5年）によると、65歳以上夫婦のみの無職世帯の家計収支は、
年金等収入 244,580円/月
支出(税金､社会保険料含む）282,497円/月
であり、月あたりの赤字 37,917円となっています。
④たとえば、介護費用
生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査（令和3年度）」（P.173）によると、
初期費用（自宅改修・ベッド購入など） 74万円
介護費用（月額） 8万3000円 介護期間 61.1ヵ月
上記をふまえると 介護にかかる総費用は 計581万1300円という金額が参考になります。
長くなりましたが、それぞれについて、次回以降詳しくお伝えしようと思います。
繰り返しになりますが、あくまでも目安とするための数字です。
ただ、私がお伝えしたいのは、〝この金額を知っているか、知らないかで不安の度合いも準備も大きく異なってくる″ということです。
自分でこうしたデータを検索するのは難しいかもしれません。
ファイナンシャルプランナーは、制度やしくみについての知識はもちろん、こうしたデータについても可能な限りブラッシュアップするよう努めています。個人的には、意外な発見もあるので好きだったりします。
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ぜひご活用ください。
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